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家の中の大きな世界
来た時からいた
家のキッチンに蟻がいた
一匹じゃない、
たくさんのありが、せっせとキッチンの残りクズを運んでいく
都会の家で見る蟻はすごく悪いものに見えるけれど
この家だとそう思わない
自然の摂理がここにある
キッチンは蟻たちにとって、戦場なのだ、
キッチンには蜘蛛の巣があり、引っかかると蜘蛛の餌食だ
わたしの邪魔をするとわたしは水をかけて攻撃してしまう
たまに、布巾で拭き取ることもある
面白がって巣の穴に水を入れたり
蟻たちは死体を運び、食べ物をはこび、何百、何千というありがこの家のキッチンにすみ国をつくり生活を営んでいる
ものすごいロマンに思える
この家に住む、ゴキブリやムカデ、変な虫たち、悪さをしない限り追い出そうとは思わない
ほぼ空きっぱなしの窓は彼らに移民を受け入れる
昼は風と共に、旅人のハエや、飛ぶ虫が家をすり抜けていく
少しステイしていく虫たちもいる
あ、虫ってこんなもんか
今日もわたしは眺めている
蟻たちの世界を
呑気にコーヒーをいれながら
戦う蟻たちの世界を
