みなさん、こんにちは。
ダンサーの白井 真優です。仕事力を伸ばす言うことで、仕事に役立つスキルアップの一環として、ダンス(表現力)のWS講師として参加させていただきました。
今ワークショップは大阪府主催で、
大阪若者地域連携事業として、
株式会社東京リーガルマインド(LEC)運営で行われました。
離職を予防するために、
入社3年以内の新入社員の方々を対象に、仕事力をアップするためのワークショップです。
http://partner.lec-jp.com/ti/jakunen-oosaka/work_power/schedule.html#gaiyou01
日付: 2月14日(木)
場所: コステック第二教室(19時~21時)2時間
WS名: 表現力トレーニング~体を使ってコミュニケーション
講師: 白井 真優
私自身ダンスは、ダンス技術を学ぶだけが面白いわけではなく。
踊りを通じて、表現して、自分の感情を身体で発散する楽しさ、
自分の傾向、考えを紐解きながら動きにしていくプロセスは
自分の人生や、社会で生きるためにとても大切である、と感じておりました。
そうは思いましても、なかなか、そんな機会がないなか、たまたまお声をかけていただき、
今回のWS(ワークショップ)が実現いたしました。
今回は、ヒップホップ、バレエなどジャンルがあるダンスのWSではなく、
「創作ダンス」という自分で動きを作り出すもので、
大体 「創作」となった時点で、恥ずかしい、難しい、できない、怖いなど
すごくレベルの高いものととらえられる方が多い印象があります。(過去の自身が行ったダンスWSなどでのアンケートなどを見て)
しかし、実質、ダンスを踊ることをより身近に、どんな小さな、しぐさや、動きですらも自分を表現している一部であると感じてもらい、それを創作ダンスにすることで自分自身と主観的に向き合います。また、人に発表し他者から意見をもらい、自分を客観的に見もします。今WSでは自身を主観的、そして客観的に見ることのできる機会であり、ぜひ多くの人に体験してほしいと考えています。
どんな時でも、人は会う人のちょっとした仕草や、行動、動きなどを見ているのです、ちょっとした仕草、身体の動きすらもその人をイメージづける一つの要因となっているのです。動きや行動が自分にとっては気づかなくて、なんでもないことも人にはすごく好印象や、悪印象に見えていたり、案外人って身体表現を日常から行っており、自分では気づかないうちにその動きが自分を作っているのです。
さてさて、WS内容についてですが、
今回参加は初めてのWS企画ということもあり、3人の方にご参加いただきました。
少人数である分、濃い内容ができました。
1.簡単なアイスブレーク
今回は名前を動きにするアイスブレークを行いました。
みなさん笑顔で楽しんでいました。
2.身体を動かしてウォームアップ
参加者の皆さんがアイスブレークで緊張をほぐしたら、次は自分を表現できるように、身体を準備(ウォームアップ)していきます。
今回はダンステクニックのクラスではないので、歩き回りながら、それをスキップに変えたり、後ろ歩きに変えてみたり、つま先立ちしながら歩いてみたり、まずは簡単でも体を動かし続けてもらいます、そこからもっとダンス(表現)に派生して、流れるように動いてもらったり、ストップするときにポーズしてみたり、というのを続け、身体を動かす、そして自分のイメージで動く(流れる、ポーズ、重たく動く、軽く動く、ジャンプなど)ことに慣れてもらいます。
ここでの目的は体を暖めることと、自分の身体と心、頭をつなげます。
3.自分のテーマを決める、それを対のワードにしてみる
自分の中で、なんか最近ひっかかってることなどなんでもいいのですが、
思いつく2つの対となる言葉を書きだします。
あくまでも芸術活動なので
辞書で引いた対の言葉でなくてもいいのです。
(例)
かわいい⇔美人 ともなりえるし
コーヒー⇔紅茶 ともなる。
なんでも、自分の中で自分が反対にあるなーとおもう言葉(対の言葉)を一つピックアップしていただき、
そのワードのイメージを考えます。
例えば
かわいい⇔美人 という言葉っを選んだ時
そのイメージとして
弱い⇔強い
若い⇔大人
ぐにゃぐにゃ⇔びしっと
丸い感じ⇔四角い感じ
などなーんとなく動作に次にしていけるように、形容詞、動詞、副詞などで書き出していきます。
4.イメージワードを思い浮かべるような動きを作る
実際に動いていきます
イメージから出てきた、動きを一つのシンボルムーブメント(自分が選んだ対の言葉を象徴する動き)として作り出します。
ここがポイント、ダンスを創作するときに、ここでは何個も動き(振り)を作りません、。核心となる一つの動き(ポーズでもかまいません)から派生していくように、動きを作っていくからこそ、本当に伝えたいことが見えてくるのです。
かわいい⇔美人
「かわいい」を象徴する動き1つ
「美人」を象徴する動き1つ
そしてこの二つが対であると自分が決めているので、動きも対になるはずですね!
5.場所、時間の使い方を考える
動作が決まれば、次はその動きを舞台という真っ白のキャンパスにどう乗せるかです。
ダンスを行う上で、よくSPACE(空間)TIME(時間)MOVEMENT(動き)という言葉が出てきます。
場所に関してただ動いても、ステージの端っこで踊る、そして観客の間近で踊るのでは同じ動きをしていても見え方が違います。
下の写真、舞台だと思って、真ん中のフィギアをダンサーだと思って、見てください。
場所によって見える印象が違います。
真ん中にあるとどういう印象に見えますか?どっしり、印象大?
端っこに人がいると、どう見えますか?少し遠い存在?
このように、場所によって人間の見える印象が変わったりもするのです。
そして、時間にしてもただただ早い動きだけを見せられても、見ている人も疲れますし、ずーっとゆっくりな踊りを見せられても、みている人が疲れます。
要は、どのようにしたら自分の伝えたいことが伝わるのかの強弱も必要なのです。
このようにAを伝えたい場合に、それと相反するBをどのように伝えるかのバランスは大切です。
会社で新商品のプレゼンを1時間行う時に
商品がどれだけ素晴らしいか!という内容を1時間説明するよりも、その前に、社会背景などを説明したりするように、
言いたいことをいうために、逆の面を話すことで、本当に伝えたいことが際立って強く印象残るのです。
とは言って、教えている私も、踊りなら伝えられても、まだまだ話す、書くという面では、勉強が必要なのですが、、(笑)
6. 発表会 意見交換
ダンス作品の場所の位置関係、時間配分が決まれば発表です。
参加者一人づつ自分達の作品を発表します。
自分がどういうテーマで踊ったのか位置にある場所などはほかの参加者には明かさずに発表してもらいます。
そして音楽は私に音のイメージをリクエストしてもらい、私がDJで音楽を選曲😊
そしてダンス発表が全員終わった後、みんなで意見を出し合います。
本人のコンセプト、何を見たか?、その感想を一人ひとり述べていきます。
すると、
「自分はこういう風に伝えていたのにー!」という風に自分が伝えていた部分が全く見えていなかったり、
「こんな風に見えているのか。」自分とは違った見え方を他者から感じたり
「おー!うまく伝わっている!」自分の伝えたいことが伝わっていたり
など、自分の主観的な見方と、人に意見を言ってもらうことで客観的にも自分を見直すことができます。
今回の感想
参加者の皆様から
自分を見直すことができた
アプローチが新しい
今までのダンスのイメージが変わった
難しいけれども、面白かった
これからダンス作品や芸術の見方が少しわかった
などおしゃっていました。
なによりも、みなさん、少年、少女のように動き回り、考え、ノリノリでしたので一人ひとり輝いていました。
講師(白井)の感想
参加者一人ひとり真摯に自分と向き合い創作されていました、
私もダンサー(プロや、ダンスを普段からおこなう)でないからこそ、動きからでてくる彼らの良さ、その人を表現するリアルを見ているような気がしました。カッコよさ、やただただ美しい形に逃げずに、己を表現してもらい、芸術作品としても一つ一つ大変すばらしいものでありました。
講師ではありますが、私自身、生徒様の考えること、表現から一人ひとりが持つ人生の重みを感じ、貴重な経験をさせてもらっているなーと感じています。
まだまだこれからも多くの方々に、自分を見直し、表現するというこの創作ダンスWS活動を続けていきたいと思います。
ご関心のある方ぜひ、お問合せくださいませ。プライベートからグループまで開講可能です。