皆様、こんにちは~私は今スイスにおります~!元気にやっております。今回のブログでは、8月31日に大阪港区にあるSeasideStudio Casoにて行われました、The City、その経緯、舞台裏について書きたいと思っています。
私のアーティストステートメントは、みんなが自発的にイキイキする空間をダンスで提供することです。
「自発的」、「イキイキ」という言葉は、私が長年愛し続けてきた、クラブダンス、ハウスダンスカルチャーから来ていると思っています。ただ、この「自発的にイキイキ」って、本当に難しいのです、「自由」という広すぎる概念に、困惑しちゃう人もいるし、それを作品として提供したい場合はある程度の観客にどこを、何を、見せたいのかをはっきりさせる必要があるからです。
なので、今回のThe Cityは即興ダンスというなかなか、長時間見るのが難しそうなジャンルをどのようにメンバーにイキイキしてもらいつつ、観客にも集中してみていただけるのか?というのが課題でした。
The City リハの様子
そして、その経緯ですが、去年からThe Cityの構想はあり、当初は私一人が即興で自分が作ったジオラマの中で様々な街を表現したいというものでした、しかし、なかなかアイデアが進まず、私は2024年の1月~2月にかけて、Tic Tac Art Center というところに初めて即興WSなるものを受けに行きました。その時もThe Cityのインスピレーションをここで!と思っていました。
一か月もあるWSにいろいろ即興とは何か、振付とは何か、その面白さをいることができ、これは私がやりたいことに近い!!という思いになりました。
最後、このTic Tac Art Centerの長でもある、David Zambranoさんに言われたのです、「まゆはグループ即興が上手だね、君は人と人の間に入って橋を架けるのがうまい」と言われたのです。
その時に、The Cityはグループで行おうと思ったのです。2024年2月でした。
2月のTICTACTART センターにて、(Work-study)しておりました
さてさて、そこからは流れるように書きますが、はい。。グループ作品ってとっても大変、日本の超忙しい社会の中でまず、稽古にコミットできるメンバーが集めるのが難しい、メンバーが集まらない、表現者って、プライドもあれば、個性も人一倍強いから、そのメンバーのケアも仕事の一つなど。でも、そういうメンバーだからこそ面白い作品ができる、グループでの公演は指針だけきめて、あとはみんなに作ってもらうくらいでもいいと思っています。
メンバーの一人であるルアンによるWS
メンバーによる即興表現
5月にはフィリピンに行き、即興ワークショップを行い、発表も行いました。
フィリピンワークショップの様子(ブログもあります)
その時に、私らしい即興のスタイルを見つけなければ、私の強みを生かした、ダンス指導、振付、演出方法を見つけなければと実感しました。
6月ごろ
そこはこれからもっと自分の追及を続けていきたいたいところです。
7月
メンバーの性格や色、そしてそこから私が伝えていきたいところが見えたところで、構成を練り始め。
8月から構成を入れての作品を進めていき、そこからメンバーともこの作品について何度も話し合い、当日を迎えることができました。
奇跡的に台風もどこかへ行き、晴れ上がった様子(当日)
当日までは本当に奇跡の連続でした。14人ものダンサー、その中には会社員として働いているメンバー、外国からのゲスト、遠方からのゲストなど忙しい毎日の時間をなんとかかき集めて出来上がった作品。それでも最後には連結し、私たちはチームとして出来上がっていました。メンバー同士がそれぞれ個人的にも連結を深めてくれ、それが大きなチームワークにもなりました。
当日は緊張よりも、このメンバーなら自信をもってお客様に見てほしいとこころから思え、一瞬一瞬がよろこびでした。
終わったとき、まだまだ自分の課題を感じつつも、こんなにもいいメンバーに恵まれたこと、そして集まってきてくれたメンバーの友達や家族、私の友人、家族にもこんなにも暖かく恵まれ、この夏の終わりを、そして日本での活動の最期を少し寂しく思いました。
この作品を通して私が学んだのは、コミュニケーションの仕方、そのさまざまなやり方と、歩み寄る大切さをしりました。
ヨーロッパ、Tic Tac Art center やほかのコミュニティを見ていても主張しあう、そこからぶつかり合ってでも自分を吐き出すような感じがありました。それはDiscussionを見ていても思うし、とにかくいっぱいいっぱい話す。今回の即興舞台でで私も当初はみんなに目いっぱいに自分を吐き出してほしいと思っていました。しかし、今回集まったメンバーそのメンバーなりの主張の仕方、歩み寄り方があるのだと学びました。なかなか、日本社会で自分を吐き出すことのない文化だし、西洋では日常的に使われるI love you 等の言葉とかも、日本ではあまり言わない、それでも、たまにいうからこそ重みや、ありがたみを感じる、いつもはリスニングしたり、空間を読んでここぞという時に強い言葉を使うのが日本の良さなのかとも思っています。
今回の即興でもその良さをたくさん感じたし、日本社会においてぶつかりあうことよりも、もっと歩み寄ることや、相手を聞いて的確な動き(一手ともいえよう)を渡してあげることができるのが、日本の即興表現のよさなのかも?と思いました。
今回、いろんな国からのメンバーもたくさんいたので、そのメンバーそれぞれが自身の主張をぶつけつつもどのように、相手を尊重し、時に一歩引いて、時に強引に入っていくのか?それを見て日本メンバーも反応し、たまに強引にぶつけてみたり、挑戦したりする姿勢にメンバー全員で、世界レベルのコミュニケーションスキルを模索している感覚でした。文化を尊重しつつも、いいなと思ったことや、試してみたいことはどんどん試してみる、そんな姿勢がメンバー全員に起こりました。
コミュニケーションってなんて面白いんだと思うばかりでした。世の中の悩みって、ほとんどが人間関係だと思うのですよね。職場や、学校、家族、街でも、コミュニケーションって難しい。厄介ごとになったりするのを避けたり、気を使い自分の意見を言わず、我慢したり、でもそれが過ぎて爆発したり病気になったり、でも、このコミュニケーションをもっと楽しめれば、もっと人とかかわることが新しく感じたり、自分の人生の視野や世界がもっと広がるのだと、私もこの企画を通じて学びました。さて、自分の意思そして、判断で動く即興表現、ここの面白み、そしてそれを身体表現で行うという、身体で伝える面白みを実感した今、私はこのリサーチをスイスの大学院へもっていきたいと思っています~~。
このThe City本番の本当に素敵な写真を撮ってくれたのは 水川さんです。ほんっとうに、思い出に残る、素敵な写真たち。。全部上げたいくらいですが、少しずつインスタにあげていきますね~
To be Continued. 次のブログでは、スイスでどのようなことを勉強したいのかをお伝えします。
絶賛大学院生活中。。毎日作品作りの日々です~~~。ではではまた~!
p.s最近 The Cityの夢ばかり見るのですが、、やっぱりホームシック!???こっちでも楽しんでますので、ご安心を~。せっかくのこの自分追及の時間をめいっぱい使いたいと思います。